STATION4
出版社:小学館
作者:大石賢一
新新宿の駅員室には、電車賃を借りる人がよく訪れる。そんなある日、「予備校に納める2万円を貸してほしい」という少年がやってきた。中村は彼の言うとおりにするが、同僚の小鴨は不審に思い、少年の後をつける。そして小鴨はゲームセンターで遊ぶ少年を取り押さえ、彼と1つの約束を取り交わす(第1話)。▼駅弁売り場で、この駅では扱っていない菜の花弁当を求める婦人を見かけ、中村は駅員室に引き入れる。婦人は夫とかつて菜の花の栽培をしており、現在入院している夫を何とか元気づけたいのだという。この話を聞いて、中村は千葉駅に連絡を入れた(第2話)。▼構内のコーヒースタンドで働く坂井は、常連の美人客に入れあげている。彼女はかつてこのコーヒースタンドで恋人と毎日5分間デートを楽しんでいたのだが、喧嘩別れしてしまっていたのだ。ところがしばらくして、相手の男も毎日やって来るようになるが、時間がずれていて会うことができない。そんなある日、その男がスタンドにライターを忘れていった(第3話)。